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それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

なぜ、瀧が三葉の入れ替わり相手になったのか?【君の名は。ネタバレ有り】

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 映画「君の名は。」が大ヒットしています。この映画では、主人公の男女が入れ替わります。女性の方は曰く有りげな土地に生まれた巫女さんということで、入れ替わりみたいな不思議な現象に巻き込まれるのは分からなくも無いのですが、瀧は一般の高校生なので、なぜ入れ替わるのかよくわかりません。なので、ちょっと考えてみました。

 

 なお、ストーリーに関する考察なので、ネタバレどころの騒ぎではありません。モロバレです。話を知らずに作品を鑑賞したい方は、ご注意ください。

 

タイムマシンパラドックス、とは?

 「君の名は。」は、入れ替わりのお話であると同時に、時間移動(いわゆる『タイムリープ』)のお話でもあります。人間が、過去に遡ったり、あるいは、未来に干渉することで、もともとあった世界が変わってしまうことを「タイムマシン・パラドックス」といいます。最も分かりやすいのが、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」です。

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 マーティー・マクフライは、意図せず1955年に遡り、そこで自分の母親に惚れられてしまい、あやうく自分自身が消えそうにさえなるのですが、なんとか頑張る(介入する)ことで、両親を無事くっつけて、自分は未来に戻ります。すると、戻った未来では、父親が人気小説家になっていた、という話です。

 この「介入」こそが、タイムマシン・パラドックスのキモになります。

「君の名は。」における時間軸A

 さて、「君の名は。」では、二人は入れ替わりによって知り合いますが、その後、三葉が隕石の直撃を受けて死んでしまいます。それを知った瀧は口噛み酒を飲んで、過去に『介入』し、三葉を救いに行く、という筋書きでした。口噛み酒を飲むまでを時間軸Aとすると、その流れはだいたいこんな感じ。

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 実はこの時点ではタイムマシン・パラドックスは起こっていません。

 そもそも、「入れ替わり」が時を超えて起こっているので、タイムリープしているようですが、二人は同じ時間軸を生きているので、いわば、三葉は未来の東京の生活を「予知夢」として見ている状態であり、瀧は過去の出来事を見せられている状態、と言えます。

 この時間軸では、三葉は死に、二人は出会えません。

「君の名は。」における時間軸B

 さて、この、時間軸Aに対する瀧の介入によって、新たに移行した世界が、時間軸Bです。

 口噛み酒を飲んで、三葉に入れ替わった瀧は、いきなり妹から「昨日は突然東京に行くし」と言われます。つまり、この時間軸Bでも、二人の入れ替わりは起こっており、中学生の瀧は組紐を受け取っていることになります。その後、瀧の介入と、三葉の頑張りによって、三葉は死亡を回避します。図にするとこうなります。

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 瀧が三葉に入った瞬間(水色の円)こそが、介入の瞬間であり、ここから時間軸Bに突入するという感じです。

なぜ「記憶喪失」になるのか?

 さて、タイトルの「君の名は。」でも表されているとおり、二人は2021年に再会したときに、お互いの名前を忘れています。物語の勢いと、エモーショナルな音楽に押し流されてなんとなくそんなもんだろう、と思いつつも、なぜそうなるのか、見ていて若干違和感がありました。

 この「記憶喪失」になった理由を、2つの時間を並べることで考えてみましょう。

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 時間軸Aにいる瀧が、タイムリープして過去に介入し、時の流れを時間軸Bに変えることに成功します。多くのタイムマシン作品でお約束となっていることですが、時間軸が変わると、前の時間軸は消滅してしまいます。

 ここで、三葉と瀧が出会えない「時間軸A」は、瀧の介入によって消滅してしまうので、時間軸Aで起こった出来事については、忘れてしまったのだろう、と推測できます。上の水色の丸の「瀧が三葉に入った」瞬間、というのは、まだ分岐点なので、時間軸Aでも時間軸Bでもない状態で、この状態のことは、時間軸Aが消滅するのにともなって、忘れてしまったのではないか?と。

 

 しかし、こうやって2つ並べてみると、記憶喪失のことはわかるのですが、他の疑問がでてきます。

 時間軸Aでは、三葉を助ける存在として、未来人・瀧による過去への介入が必要不可欠です。なので、入れ替わりが起こるというのは分かります。しかし、時間軸Bでは、三葉は死なないので、入れ替わりが起こる必要がありません。結果、2016年11月に瀧が糸守の御神体に近づく理由もなくなってしまいます。

 では、なぜ、時間軸Bでも入れ替わりが起こっており、中学生・瀧に組紐を渡しているのでしょうか?

そもそも時間軸Bが「本筋」だった。

 なぜ、中学生・瀧に組紐を渡しているのか?それを考えるうちに、『実は時間軸Bが本筋だった』という仮説にたどりつきました。

 つまり、2013年の巫女が、将来の自分達の災害を回避するために、自分たちの予知能力を使って、過去に介入してくれる未来人を探していた。そうすると、2016年11月に、御神体を訪れる男性がいることわかった。なので、彼と入れ替わることにした。という話だったのではないか?と。

 しかし、実際に入れ替わってみると、巫女さんがその男性の日常生活に介入しまくってしまい、ついには時間軸が変わってしまって、自分が死んでしまうことになってしまった!と。図にするとこんな感じ。

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 時間軸を変えるほどの介入っていったい何だったんでしょう?

 多分ですが、奥寺先輩と瀧くんの関係性なのだと思います。三葉が奥寺先輩と瀧の関係に介入しすぎてしまった結果、二人のデートがうまく進展してしまい、その晩はともにすごし、鳥のさえずりが聞こえる頃、目をさますと隣には、という、いわゆる「朝チュン」状態になってしまったのではないか?と。

 その結果、奥寺先輩と瀧の関係にとって、三葉は邪魔なので、隕石で死んでしまうことになってしまったと考えられます。自業自得やんけ。

 また、時間軸の移動が一回だったとは限りません。

 「だめ!なんど繰り返しても、奥寺先輩と瀧くんがくっついちゃう!」みたいなのを繰り返して、ようやく成功したのが今回の映画の話、という可能性もあります。 奥寺先輩、魔性っぽいですし、こっちを振り向いてもらうには、おっぱい揉まれることぐらい我慢しないといけなかったのかもしれません。三葉さん、健気。。。

 

 なので、「なぜ瀧が選ばれたのか?」の理由ですが、時間軸Bか、もしくは時間軸Bに似た違う時間軸で、瀧が御神体に近づいたので、糸守の村を守る存在として、巫女との入れ替わりの相手に選ばれたのではないか?というのが僕の推論です。

 

 まあ、いろんな解釈があっていいと思います。僕は映画を一度見ただけですし、小説もまだ読んでいません。もしかしたら、小説にちゃんと答えが書いてあるのかもしれません。書いてあったらすみません。ひとつの考えとして、見てもらえればと思います。

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奥寺先輩の声をあてているのは長澤まさみさん。色っぽいですね。

rick08.hatenablog.com

日付についてはこちらを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

君の名は。時系列の検証から矛盾点を紐解く。 - 趣味のくずかご