それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

急成長している中国のネットショップの日本と同じところ、違うところ

図解はありません。

NHKスペシャルで「巨龍中国 14億人の消費革命 ~爆発的拡大!ネット通販~」という番組がありました。

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実は、中国のEC化率(物販)は12.4%と、米国の6.4%のほぼ倍、日本の4.75%よりも格段に大きな割合となっています。実に60兆円(2015年)もの売上があります。

そんな中、卸売商品市場のある義烏近くにある、小さな村に、ECサイトを出店する事業者が大量に集まってきており、そこを取材したのが上記の番組です。

これを見ながら、「日本と同じだなあ」とか、「日本と全然違うなあ」というところがあったので、感想をまとめたいと思います。

日本と同じだなあと思ったところ

  • 割りとアナログと馬力で運営している
    小規模なECはオペレーションは結構アナログで、気合と根性で回しているところがありますが、それは同じだなあと。
  • 評価が大事
    楽天市場なんかに出ているショップさんは、レビューをとても重視していますが、そのあたりも同じだなと思いました。
  • セール時に全精力を傾ける
    日本でも、楽天市場さんの「楽天スーパーセール」や、Amazonさんの「Prime Day」、Yahoo!JAPANさんの「いい買い物の日」など巨大なセールがあり、そこに向けて売る側も買う側も集中力を高めて行きますが、そういった構造は同じだなと思いました。
  • 独自開発商品が強そう
    ただ安いだけじゃなく、独自性を持った、他で手に入らない商品を扱わないと、なかなか難しそうだと感じました。
  • 栄枯盛衰が激しい
    2011年に日本の複数のショッピングモールでベストストア賞などを獲得していたあるアパレル店舗が2015年に潰れました。理由は知りません。中国も同じように店舗の経営は不安定そうです。

日本と違うなあと思ったところ

  • チャットでの営業が当たり前
    これはもう5年以上も前からですが、中国ではチャットでのサポートが当たり前です。URLも写真も簡単に送れるし、記録が残って言った言わないがないし、一人のオペレーターが複数を同時に相手することも可能なのに、なんで日本はなかなか普及しないんでしょうね。Line@なんかも最近は出てきてますが。
  • 値引きして評価してもらう「返現」
    日本でも「レビューを書いたらクオカード差し上げます」みたいなのをやってる店舗はたくさんありますが、もっと露骨に、いい評価やるから割引しろ、というのが「返現」。見てて口の中が乾いてくるというか、胃がキリキリしてきました。ものすごく資本主義の国です。
  • いろんなものの規模が違う
    配送する面積もそうですし、タオバオ一極集中もそうですし、店舗のヒエラルキーが20段階もあるのもスゴイですし、スマホ化も半端ないですし、とにかくいろんなものが全て、規模が全然違います。なにより違うのは参入事業者の数でしょう。「この規模の店舗が無数にあるんだとしたら、とにかくカオスだな。普通にやって勝てる気がしないな」と思いました。

限られた時間でのテレビ番組なので、全てを表しているわけではありません。ただ、しっかりと取材して、ある側面をきっちり伝えているな、と感じました。決して好かれるキャラクターではない江さん(変な髪型の人)も、その必死さが伝わってきますし、ズッコケ三人組はきっとうまくいかないと思いますが、応援したくなります。

きっと、日本のどこかでも同じような光景が繰り広げられているに違いありません。そう思うと、日本もきっとこの世界に突っ込んでいくんだろうなあという気すらします。

 

番組ですが、11日0時10分から(つまり、今日10日の深夜)から再放送があるそうです。気になる方はぜひ。

www6.nhk.or.jp