それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

チケットの取りにくさランキング

 チケットストリートさんが、2014年に国内で行われた音楽イベントについて、アーティストごとに「熱い!ライブランキング」を発表しました。


興行チケット二次流通のチケットストリート、「2014年:熱い!ライブ指数ランキング」を発表 もっとも熱いアーティストは、『嵐』に決定!|チケットストリート株式会社のプレスリリース

 この「熱い!ライブ指数」というのは、『動員数、公演回数といった一般的な指標に加え「チケットストリート」内の二次流通市場における人気状況を加味して算出』したとかで、要は「取りにくさランキング、なのだと思います。

 表を引用するとこんな感じ。

順位 ライブ指数 アーティスト 性別 韓国
1 47,383 男性  
2 23,562 東方神起 男性
3 18,912 SMAP 男性  
4 18,726 EXILE TRIBE 男性  
5 15,301 関ジャニ∞ 男性  
6 13,494 Kis-My-Ft2 男性  
7 13,077 BIGBANG 男性
8 11,585 福山雅治 男性  
9 11,358 三代目J Soul Brothers 男性  
10 9,742 Hey! Say! JUMP 男性  
11 9,414 EXO 男性
12 8,563 ももいろクローバーZ 女性  
13 8,228 DREAMS COME TRUE 混合  
14 8,065 小田和正 男性  
15 7,722 安室奈美恵 女性  
16 7,544 KAT-TUN 男性  
17 7,000 ポールマッカートニー 男性  
18 6,774 ザ・ローリング・ストーンズ 男性  
19 6,625 松田聖子 女性  
20 6,611 矢沢永吉 男性  
21 6,393 日本シリーズ ソVS神 -  
22 6,346 ゆず 男性  
23 6,179 EXILE ATSUSHI 男性  
24 6,033 松任谷由実 女性  
25 5,572 Sexy Zone 男性  
26 5,505 AAA 混合  
27 5,461 SEKAI NO OWARI 混合  
28 5,183 BUMP OF CHICKEN 男性  
29 5,141 2PM 男性
30 5,043 SHINee 男性


 ぱっと見てわかるのは、男性アーティストが圧倒的、ということ。これは、女性はライブなどの「体験」にお金を払う傾向があり、男性はBD/DVDやCD、グッズなどの「モノ」にお金を払う傾向があるからではないか、と考えています。 あと、韓国のアーティストがいくつも上位に食い込んでいます。最近のムードからテレビでの露出は減ってるはずなのですが、ライブの現場では根強い人気があります。

 

 同時に、日経エンターテイメントさんが算出している「動員数ランキング」があります。

https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=1008820

 この二つのランキングを掛け合わせると、こんな感じ。

f:id:rick08:20141226191925p:plain

 嵐の熱さが圧倒的なのがわかりますが、全体としてはなんとなく、左に偏っているように見えます。

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 チケットの流通量と取りにくさから考えると、世間一般のチケットはこんな風に分けられるのではないかと思います。

 上記の表に出ている30のアーティストは、いずれも20万人以上を動員する規模なので、すべてが「ドル箱チケット」の枠に入っていると思います。

 限定数千枚とかで、きわめて手に入りにくいものが、「超プラチナチケット」です。枚数が少なくて、人気もほどほどのものは需給のバランスがとれた「定価チケット」。そして、枚数は多いけれど、入手が困難でないものは、ダフ屋すら相手にしないということで、「ダフ屋のごみ」としました。たとえば、CDさえ買えば何枚でも手に入る握手券、とか。そういえば、「熱いライブランキング」には例のグループは一つも入っていませんね。。。

 「定価チケット」の扱いから、「ドル箱チケット」に化けるのか、「ダフ屋のゴミ」になってしまうのかが、運命の分かれ目と言えそうです。

 

 そういうわけで、来年、どんなライブが人気になるのか、あるいは「ダフ屋のごみ」と化すのか、いまから楽しみです。