それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

青色申告用の決算書をエクセルのsumifs関数だけで作ってみた

 確定申告シーズンです。不動産賃貸業をやってる人はそれを申告しないといけないということで、青色申告をする人が多いと思います。有料のソフト、無料のソフトが沢山あるのですが、無料のものでMacでいい感じに使えそうなものがなかったので、作ってみました。

 申告書の作成そのものは「確定申告書等作成コーナー」で簡単に作れます。このページ、ほんとに良く出来てますよね。頑張って作ったというより、作りながらあれこれ改修を繰り返した結果、こうなりました!という感じ。

 青色申告だとこんなかんじの決算書を付ける必要があります。

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 収入と経費を入れて、差額を申告して下さい。というものですね。青色申告だと、専従者給与というのが払えるのがメリットです。生計を一にする15歳以上の親族でこの業務に専属で働いている人がいる場合、一定のルールのもとに給与が経費として認められるというものです。農業とかだとかなり現実に即してる感じがありますね。

 

 で、このシートの各科目に(1)〜(23)までの数字がついています。これをエクセルで集計さえすれば、専用のソフトが無くても記載ができるなあと。

 まず、仕分け帳シート(inputシート)

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 入れてる数字はダミーです。こんな感じで経費をバカバカと入力します。この右側にある「科目番号」が上記の申告決算書と揃えているのがポイントです。科目番号は「Vlookup」関数で参照しています。いちおう、総勘定元帳を作ることをイメージして複式簿記に。

 

 で、入れた数字を月ごとに集計するシートがこれ。

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 「仕訳帳シート」の内容を月ごとに集計します。ここで大活躍している関数が「SUMIFS」関数。仕訳帳シートの指定した列のうち、条件に合う行だけを集計しています。この場合、条件になるのは「当月の日付に当たるもの」です。

 関数を晒すとこんな感じ。たとえば、E40(租税公課、1月)なら

 

=SUMIFS(input!$D:$D,input!$B:$B,$C40,input!$A:$A,">=41275",input!$A:$A,"<41309")-SUMIFS(input!$G:$G,input!$E:$E,$C40,input!$A:$A,">=41275",input!$A:$A,"<41309")

 input$D列は集計したい貸方金額
 input$B列は集計したい科目(C40に「租税公課」の科目番号5が入っている
 input$A列は日付。41275は2013年1月1日、42309は2013年2月1日のそれぞれシリアル値
 input$G列は集計したい借方金額

 と、なっています。これを、月ごと、科目ごと全部のセルにコピーします。結構めんどくさいですが、この作業がメインの作業です。

 収入はこんなかんじ

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 同じく仕訳帳シートに入力して、同じようにsumifsで集計します。

 で、経費、収入のそれぞれ合計額をそれぞれ引用してくるシートを作って完成。申告だけなら月ごとの集計せずにいきなり年単位で集計してもいいです。

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 各項目番号が申告書の番号とそろっているので、申告書を入力していく時には何も考えずに同じ番号のところに同じ数字を入れていけば、ぴったり数字が揃います。(減価償却費はまた別のシートで計算しています)

 最終的にB/Sのシートも作って、それも同様に入れます。

 と、いうことで、申告に必要な決算書をエクセルで作るにはsumifs関数が便利です。sumifsは、条件指定のところで、日付をシリアル入力しないといけない点が唯一不便なので、そこが他セルから引っ張ってこれるようになるといいなあ。