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それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

「転職市場」に出てこない優秀な人材をどうやって確保するか?

日本の転職人口は?

 厚生労働省の労働力調査によれば、現在の労働人口は6,547万人。うち、就業者数が6,319万人、完全失業者が228万人です。一方、現在就労中の人のうち、転職希望者数は623万人います。(「労働力調査結果」(総務省統計局)平成27年3月。転職希望者は過去の数値より推計)

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 転職をする人の中には、二度三度繰り返す人がいます。そうすると、実際に流通している人材というのは相当限られているかと思います。そこで、良い人材の採用に積極的な企業は図の「青い所」にいる、あまり転職を考えていない層の中に潜在的な転職層がいないのか?というのを考えるようになります。

本当に欲しい人材は『転職マーケット』に出ていない人材?

 実際、この青いところを取りに行くにはどうしたらいいでしょうか?

 就業者のうち、395万人(6%)が転職を考えているわけですから、残りの5,924万人(94%)は転職を考えていないわけです。これはスゴイ高い数字だと思います。

 日本型雇用で一つの会社に長くいると、その会社に最適化されてしまいます。

 「誰もが幹部になれる可能性がある」というのはいいことですが、逆にマッチングが合わないなか、無理をして最適化してしまっている可能性もあります。もしかしたら、別の会社ならスター人材になれたかもしれないのに。それはやっぱり、社会的なロスだと思います。

 積極的に伸びようと思っている会社は、そういう転職マーケットにはでてこないスター人材を探したいと思っています。いまのところ、これを捕まえるのはヘッドハンティング会社に頼るしかありません。もちろんそれには年収の35%とかを払う必要があり、非常に敷居が高いものです。

 またヘッドハンティング会社といっても、転職を考えていない人に積極的に働きかけて外にでるように促すような活動をしているところは稀で、実際には、登録があった人を、募集している会社に紹介しているに過ぎないところが殆どです。

「隠れたスター人材」を発掘するにはどうしたらいいか。

 ひとつは、企業側がしっかり情報発信をすること。

 自分の話ですが、僕がいまの会社(鎌倉新書)に入る前に、会社のホームページを隅から隅まで読みました。採用ページが結構しっかりと作られており、特に経営者の言葉はかなりのボリュームが掲載されていました。これを事前に読んでから話をし、入社をしたおかげで、入る前と入った後でのギャップが全然ありませんでした。企業から直接の情報発信はとても大切だと思います。

 アメリカでは、HR-XMLという共通仕様の採用で、求人情報を検索されやすい形で発信する動きが進んでいます。日本でもそういう情報発信は増えていくと思います。

採用コストを下げることも解決になるはず

 そしてもう一つ、「ひとりあたりの採用コストを下げる」ことが非常に重要だと思っています。ひとりあたりの採用にかかるコストを下げることで、沢山の人と出会う機会を作れれば、マッチングの精度は上がります。人材業界にとっても、たとえひとりあたりのコストが下がった場合でも、全体として流動化が上がるのなら決して悪いことではないはず。

 今の社会はマッチングにコストが掛かり過ぎる構造になっていると思うのです。一つの会社が解決する、というより社会全体で解決する課題かもしれません。

 先日、ビズリーチさんが新サービスの『スタンバイ』をリリースされました。

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https://jp.stanby.com/

 これは、ネット上にある求人情報を検索してきて掲載する、求人情報専門の検索サイトです。掲載は無料、利用者は無料なので、企業側も雇用者側も無料で利用することができるようになります。

 今回の、『スタンバイ』の取り組みは、採用コストを下げ、企業のアピールを向上させる一石二鳥を狙った野心的な試みだと思います。ヘッドハンターは手数料を下げざるを得なくなるかもしれませんし、企業側は自社の採用情報の発信にもっともっと力を入れるようになるでしょう。そうすれば、最適なマッチングに向けて社会全体の歯車が綺麗に回るように思います。

 リクルートさんも、アメリカのIndeedという求人情報検索システムを日本に持ってきています。

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http://jp.indeed.com/

 これは、労働者側からも積極的に情報発信・検索をさせることで、やはりマッチングの精度向上に役立つはずです。

 個別の企業が適材適所な人材を見つける施策はいろいろで、そこに共通の解はありません。しかし、求人に関するコストが下がることで、社会全体の仕組みが適材適所を求めるようになれば、結果的に全体のマッチングも良化していくのではないか、と期待しています。