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それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

クラウドワークスはなぜ赤字で上場できたのか想像してみました。

 労働集約型と、収益逓増型の儲け方 

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 左側の、売上が伸びていくにつれて、かかる費用も増えるので利益率は一定、というのは容易に想像できるかと思います。小売や卸売、請負仕事によく見られるパターンです*1。それに対して、右側の、売上は増えるけれども、かかる費用はそれほど変わらず、結果、利益率がすごく高くなる、というモデル、それがいわゆる「収穫逓増」です。例えばゲームアプリや電子書籍など、コピーにかかるコストが極小なものは、作るコストを超えたら、あとは売れれば売れるだけ儲かります*2

 12月12日に新規上場することが決まったクラウドワークスさんのビジネスモデルは、「取引をする場=プラットフォームの提供」です。これは、取引が一定量を超えたら、あとは取引が増えれば増えるほど儲かる、という「収穫逓増」が狙いやすいポジションにあります。

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 第3期(2016年9月期)もまだ赤字なのですが、利益(緑の線)は上向いてきているのがわかります。

 じゃあ、「収穫逓増モデル」に近づいているのでしょうか?かかっている費用を見てみましょう。売上と利益の差が費用になるはずですから、簡単に計算できます。

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 費用(オレンジの線)も売上に連れてガンガン伸びてる真っ最中でした!!売上が費用に追い付いてきたのでこれから儲かりそうな期待感はありますが、これから費用が増える可能性もありますし、通期で利益は出ていないのでこれだけではまだ安心出来ません。少なくとも累損一掃はまだ先に見えます。

みんなが投資したいと思うのはどのタイミングか?

 ところで、あなたが投資家だとして、次のどのフェーズで投資がしたいでしょうか?

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A: 先行きはわからないけど、応援したい
B: ちょっと黒字になる兆しが見えてきた
C: もう儲かることは実証された

 投資なので、特に正解はありません。Aが好きな人がいれば、Cじゃないと、という人もいます。ただ、多くの人はAだと不安だし、Cだともう十分値段が高くなってしまっている。Bだとこれから先の成長が期待できて楽しみ。そう思うような気がします。東証マザーズはまさにBのようなフェーズの会社の為にある市場であり、だから赤字での上場も許されてるのだと思います。

 クラウドワークスさんはBあたりであることは間違いないですが、Bよりも左なのか、右なのか気になります。左なら、まだまだ赤字が続く可能性もあって心配ですが、右なら十分利益が出てるので期待が持てます。

クラウドワークスの直近四半期はどうなってるのか?

 なにかヒントはないかと思って、新規上場申請のための有価証券報告書を隅々まで読んでみたところ、みつけました。

第3期第3四半期累計期間(自 平成25年10月1日 至 平成26年6月30日)

①営業収益
 当第3四半期累計期間の営業収益は190,791千円となりました。 

(中略)

④四半期純損益
 当第3四半期累計期間において、特別利益及び特別損失は発生しておりません。この結果、当第3四半期累計期間の四半期純損失は114,987千円となりました。 

 ここから、第3期1Q-3Q累計の売上・損益がわかります。直近四半期である第3期4Qの3ヶ月間の成績、というのは記載がないのですが、第3期通期の数字はわかっているので、引き算すれば出せます。

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 4Qの3ヶ月間だけで1億円以上も利益出してるやん!!!

 と、いうことで、クラウドワークスさんはBのポイントは越えている、ということになりますね。上場後の株価も期待したいと思います。*3

 ところで、引き算すればわかることとはいえ、直近四半期は黒転してるのは大事な情報だから分かりやすいところに書いてくれたらと思うのですが、どうなのでしょう。こういうものなのでしょうか。今後のIRに期待したいと思います。

*1:小売、卸売、請負でも収穫逓増モデルが実現できないわけではないです。やり方次第。

*2:もちろん、AppleGoogleなどプラットフォーマーへの支払いだけは売り上げに応じて増えます。あと、失敗作が続いた時でも雇用は維持しないといけないので、会社全体で見たら収穫逓増になっていないことも。

*3:本ブログに掲載している内容は個人的な感想を述べたものであり、特定の商品、個別銘柄、取引手法等を積極的に推奨または勧誘するものではありません。最終的な投資決定は、読者様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。