それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

「超高齢者の売春」て、老人虐待が潜んでないか?

 どうも。年金と税金は義務教育でしっかり叩きこむべきと思っているRick08です。

こんなニュースがありました。

 高齢女性に売春をさせていたとして、警視庁は26日、東京都豊島区高田、風俗店経営諏訪和子(63)、同店従業員雨宮晴男(57)の両容疑者を売春防止法違反(周旋)容疑で逮捕したと発表した。

 同庁幹部によると、2人は24日午後2時頃、東京都台東区根岸のホテルに女性従業員(64)を派遣し、都内の自営業男性(82)に売春相手として紹介した疑い。容疑を認め、「高齢男性の客が多かった」と供述している。

 諏訪容疑者らは「超熟女専門店」と称し、夕刊紙などで客を募集。73~46歳の女性16人を派遣し、2001年3月以降、計約3億2000万円を売り上げていた。女性らの中には国民年金を受給しながら売春していた人もいたという。

(2013年6月26日13時36分  読売新聞)

それについてのネットの反応はこんな感じ。

  •  需要あるのにビックリ
  • この歳なら売春というよりも年寄りの楽しみという気がしないでもない。
  • 未成年ならともかく警察もこれぐらい大目に見てやってくれよ。
  • 82歳の男性が呼んだのにもビックリだな…(*_*)
  • 46歳がすごく若く見える。
  • これが高齢化社会か。。。

 一様に、「びっくり」「おもしろ」ネタとして受け止めているのがわかります。

 僕も最初見たときはまさにそんな感想だった。最近はラブホテルも高齢化対応しているらしいし、還暦を超えたキャバ嬢が接客してくれるキャバクラもあるようです。もちろん、60代、70代の現役AV女優も存在します。

 人口の25%が65歳以上となったいま、あらゆる消費がシニア対応するのはある意味アタリマエのことでしょう。そして、シニアの人たちにとって、心おきなく話せるのはやはり同年代の人たち。高齢者といっても65-70歳なら健康な人はまだまだ元気だし、毎日笑って過ごしたいとおもいます。なので、サービスのニーズがあるのはわかります。

 

 一方で、僕が心配になったのは、この「超熟女専門店」で働いていた女性のことです。

 

 実際にどういう行為をしていたかはともかく、「売春婦」として働いていたことには変わりありません。なぜ彼女たちは還暦過ぎて、年金がもらえるかどうかという歳になっても体を売らなければならなかったのでしょうか。

 

 女性が体を売る理由なんて年齢には関係なく、ふたつしかありません。「お金がなくて、ほかに仕事もないから」か「脅されてる」か、です。

 

 きっと、若いころ年金払ってなかったのでしょう。(払ってれば、何倍ももらえた世代なのに!)。貯蓄を切り崩すといっても、生活費が年100万として、この先20年生きるなら2000万必要です。そもそも持ち家でなければ年100万じゃとても無理です。家を持ってる人が体を売るでしょうか。2000万持ってる人が体を売るでしょうか。

 身寄りはどうでしょう。普通に考えて、頼りになるような身寄りのある人なら、回りが止めるでしょう。

 他の仕事は?体を売らなくていい仕事があれば、当然そっちの仕事をするでしょう。

 貯金も家も身寄りも仕事も全部なければ、あとは生活保護。きっと、大多数の「なにもない」高齢者は、生活保護に頼っているのが現実だと思います。

 

 それで、この、「超熟女専門店」。彼女たちがここで働こうと思ったきっかけは何?年金や生活保護ではちょっと足りないパチンコ代の足しにするつもりだったとか、貯金あるけど取り崩すのに漠然と不安を感じてたとか、身寄りを頼りにするのに抵抗があったとか、、、そんな理由で、あえてやってたのなら、気の毒ではありますがなにも言いません。

 

 でも、もしかして「脅されていて」あるいは「頭が悪すぎて、他に収入を得る方法をしらなくて」こういうことをやっていたのだとしたら、それはどうなんでしょうか。

 

 ここに勤務していた人たちはなにかの「被害者」になっている可能性はないのでしょうか。老人というのは社会的には弱者です。誰も守ってくれない弱い立場の人が、そこにつけこむ悪い奴に捕まった結果、やらなくてすんだのに、そういう立場に追い込まれた。そういう可能性だって十分あるとおもいます。

 

 これは「高齢者の性欲スゲー」という事件ではなく、「生活苦の老人虐待」事件のような気がしてなりません。 

 

 自治体には警察を通じて、老人虐待がなかったのかどうか、しっかりと実態を調査して貰いたいです。そして、もし仮に老人虐待があったとしたら、どういったセーフティーネットが必要なのか、ちゃんと考えるべきだと思います。